誰も止めないので書けるだけ書く

読みやすくするように頑張ります

2023年の振り返りなど

 

何でもかんでも書き連ねたいのですが、あまりに内容にまとまりがなくなってしまいそうなので、最低限の整理だけしてあと流していこうと思います。独断・偏見・愚痴・過度の単純化が結構多いですので事実と意見を切り分けてください。

 

[1]

まず、自分のシクスターゲートの実力に関する実感から書くことにします。

現在私はQUASAR譜面で言うとSOLAR/LUNAR合わせてPB78譜面、未FC33譜面、未SSはMAD ENGINE (LUNAR)のみです。ライセンスはSOLARベテラン4、LUNARベテラン2です。

客観的に見てまあまあ上位といえるのではないでしょうか。しかし、私はこのゲームが上手いとは今一つ思えていません。

明らかで、それほど書いてもoffensiveにならないであろう一つの原因は、LUNARのベテラン3以上のライセンスが取得できていないことです。

シクスターゲートのライセンスモードはIIDXの段位認定のようなもので、ゲージを残して3曲耐え切ればクリアというモードです。ベテランライセンスは主にシクスターゲートの通常の4種類の譜面の上に位置する「STARLIGHT」譜面から成っています。これは全曲/全モードに用意されているわけではない特殊な譜面種別であり、特にベテラン3以上で問われるレベル17の譜面はSOLAR/LUNARで数譜面ずつしか存在しません。特に必要と思われるLUNARのレベル17はライセンスの課題の3譜面以外ないという状況です(2023年12月8日現在)。当然シクスターゲートだけでこれらの譜面をまともにできるようにすることはナンセンスになるのでして、他の音ゲーで地力を上げた人向けの譜面になっております。

そこで、今私が取れなくて苦しんでいるLUNAR ベテラン3は、基本的に3曲目の鉄血魔女しかありません*1。中盤発狂がとやかく言われることが比較的多い印象ですが、私に言わせればあの地帯は左右交互やデニム配置のためにごまかしが容易です。短いし。問題は終盤発狂です。

(譜面画像はDCインサイドより)

←中盤 →終盤

BPM180の二重乱打が8小節半続いたのち、これが崩れてより不規則になった乱打が続きます*2。私の知る言葉では「重発狂」にあたるでしょう。そして、BPM180の重発狂といえば、

 

★20 Air -GOD-

まあ、5Kと7Kでは要求される認識力の違いも大きいですが…

 

で、私はまだ発狂六段なので、到底触れません。基本的な譜面ではありますが、多分発狂八段とかにならないと無理だと思います。

そして、SOLARの鉄血魔女*3には決してこのような重発狂はないのです。先ほど掲載したLUNARの譜面画像を基に私がSOLARの該当箇所を作って並べた画像をご覧ください。

SOLARは二重乱打ですらなく、しかも赤LNが若干の回復を与えています。
特に後半部分の密度はLUNARとは大違いです。それでも、ここが最難所なのです。

LUNARとどちらが難しいかは一目瞭然と思います*4。実際、私はSOLARのベテラン3は(ベテラン4も)発狂四段時に取得しました。

で、LUNARのベテラン4のボス曲Andromeda 02では、鉄血魔女でいわゆる「乱打」に相当する譜面要素をだいたい問うてしまったため*5、それ以外の譜面要素が多くなっています。具体的には、LNによる指拘束と縦連です。ベテラン3とは異なるものが求められてはいますが、合格者の感想を読むと難易度はベテラン3と同じくらいだということです。

以上のこともあり、現在私はシクスターゲートのベテラン段位の難易度について

SOLAR1<<<<SOLAR2LUNAR1≒LUNAR2<<SOLAR3≒SOLAR4<<<<LUNAR3≒LUNAR4

だと思っています*6。私はこのおおざっぱな4段階の3段階目にいるということですね。そこから見てもやっぱり一番上の4段階目は非常に遠く見えます。

 

シクスターゲート日本語コミュニティにいつもいるメンバーにもいますが、この4段階目に到達している人は大概スコア力・処理力の両方において私よりもはるかに上におり、私はかなり発言を制限された気分になります。

このような人々が「音ゲーが上手い」のであれば、私は「中途半端に上手い」ということになります。

ライセンスはクリアゲーですが、シクスターゲートは一般にはスコアゲー/理論値ゲーとして作られている傾向にあります。私はレベル12くらいまでだったらたいていの譜面で何とか戦えるスコアを、一定量の粘着の末取得することができます*7が、レベル14あたりから食らいついていけなくなり、レベル15以上のスコアは相当落ちます*8。それで、上位層が依然としてSSとか990kとか取っている様子を見て、「15以上のスコアが本当の実力だよな…」とか思ってしまいます。

 

[2]

「中途半端に音ゲーが上手い」人の劣等感は凄まじいものがあります。

私より明らかに上手い人がコミュニティの会話の場に居ると、その人の発言の大半に対して棘のあるリアクションをしてしまいます*9。私がすぐには達成できなさそうなリザルトがアップロードされると暗い気持ちになるのはもちろん、なんなら、単純なおもしろ発言に対してすら気分次第でイライラします*10

ここで、私は自分を「中途半端に上手い」と規定する主体が私自身であることを隠すような書き方をしました。まずそのことが問題です。

このような態度は、「実力主義的劣等コンプレックス」ということができるでしょう。

なんかこんな風に名前を付けた瞬間すべてを説明するのがバカらしくなりました。わかりやすすぎます。これの対処法は一般の劣等コンプレックスに対する対処法と何ら変わらないのではないでしょうか。

一応、書こうとしていたことを書きます。

音ゲーにおいて極端な「実力主義」が問題視されるような風潮があります*11

まず私は「実力主義」がどのような態度かまともに説明できる自信がないのですが、おおよそ「実力が上の人が音ゲーマーとして上の階級にいる」という態度だと思います。もちろん「上手いからって偉いわけではない」という標語はあるし、一応そういうものがマナー的に確立しているべきですが、実際問題上級者は中級者を音ゲーでぶちのめせるわけで、それは間違いなく上級者の中級者に対する何らかの優越になっているはずです。

で、これ自体は「上級者の中級者に対する優越」というより「中級者の上級者に対する劣後」の性格の方が強いと思われます*12

上級者は中級者に優越したところで、そのことについてはほぼ何も感じないのだと思います。むしろ自分の成績やプレイ内容に関する反省が中心になるのでしょう。これは音ゲーマーの普通の態度です。

ただ、一部の中級者はこの「ほぼ何も感じない」を、例えば「路上の鼠を踏みつけたようなもの」に置き換えてしまいがちです。勝手に傷ついて、押さえつけられたように感じるのです。

このような人は「実力主義」とそれによる「音ゲーマーの秩序」が脳に焼き付いてしまっているのです*13

そして、この「実力主義」の呪いに苦しんでいるからこそ、「実力主義」を戒めようという思いにもなります。しかし、こう考えると、戒めるべきは自分自身になってしまいます。「中途半端に上手い」人自身が、「実力主義」の担い手になってしまっているのです。上級者は、単に自分の音ゲーライフを送っているだけです。日常生活を送っています。呼吸しています。しかし、その呼吸の様子を見ているだけで息苦しくなってしまうのです。

実際、「実力主義」を戒める試みはかなり難しいところがあります。

安易に思いつくこととして「音楽を楽しむこと」、そして音楽と音楽ゲームの接点となる言葉として「演奏感」というキーワードがあります。しかし、「演奏感」というものは「音ゲーの上達」よりもはるかに曖昧で捉えどころが難しいために「実力主義」そのものの「合理性」に勝つことができないばかりか、その言葉が持つ求道ばかりの音ゲーマーを獣扱いするような痛烈な攻撃性はたいていの場合「中途半端に上手い人」自身に返ってきます*14。その結果、「音ゲーで音楽を楽しむ心のない、特に上手いわけでもない、何の取り柄もない音ゲーマー」という自分が現れます。自分で自分の首を絞めているわけです*15

そもそも「実力主義」そのものは、クリアやスコアや難易度といった音ゲーのでき方があるために自然に存在して、これを否定することができませんし、健全な実力主義であれば問題はありません*16

しかし、最近のインターネットではこうした上級者の投稿*17などによく遭遇するせいで音ゲーの成績において自己満足することが難しくなっており、こうした投稿を見て自分の腕が「中途半端」であることを思い知らされるために、こうした音楽ゲームにおいて実力の自己満足(妥協?)が難しくなってしまっています。そのような状況で、特に「中途半端に上手い」人は上級者を見ながら、できない自分と向き合って苦しみ続けることになります。

特によく目立つうまい音ゲー破壊者に対しては時折非難が飛び交っていますが、先述の理由により無理があります。音ゲー破壊者に対する一部の崇拝めいた取り扱いはその反転という面もあるでしょう。

音ゲーというよりesports一般の文脈ですが、何年か前に「最強の可視化」問題が多少話題になりました。

(確認のために、当時話題になった、この問題について論じたブログ記事を読み、私との意識・背景の教養・その他もろもろの違いに恐れおののき、はたしてこれを話題に出してよいものかとビクビクしていますが、これは文章がさほどうまくない人の可視化ともいえるので、そのまま書きます。)

現在これが一般に広く普及・使用されている言葉でないことが私には意外です*18。もしかしたら「中途半端に上手い」人が他のどの層よりもはるかに強くこの問題を痛感しているだけで、あまり重大事扱いされなかったのかもしれません。その対処法の一つ*19として「弱者の可視化」が提案されていますが、こと他人と対戦することを必ずしも要求しない音ゲーの場合、コミュニティに属さず一人でプレイしている人も多いと思われます*20。そのような人に提供される「弱者の可視化」は相当限られてきます。初心者から「中途半端に上手い人」、そして上級者に至るまでの道筋は非常に長く暗いために、これではこの「問題」に対する対処としてはほぼ無意味に思われます。

 

 

この問題を(上達を目指す)音ゲーをやめずに解決するための方法*21は2つあります。具体的な道筋が見えそうに思えるのは「音ゲーを十分上達して自分の実力を『中途半端』でなくす」というものですが、具体的であるために、この方法には限界が見いだされることも容易に推察されます。もう一つの方法は、自分を「中途半端」の領域に追いやる基準を自分の中からなんとかして葬り去ることなのですが、なかなか難しそうです*22

 

[3]

もう少し背景知識を与えるために、シクスターゲートPC版のSTARLIGHT譜面の取り扱いの変遷とその周辺について記しておきます。

STARLIGHT譜面は当初TRAVEL MODE*23でプレイできず、ベテランのライセンステストでしかプレイできませんでした。高難易度の譜面が処理できる、すでに縦スクロール音ゲーを極めた人だけに解放された、隔離されたモードで、おそらくこの隔離は「普通の人」に対する配慮という意味合いがあったのでしょう。実際、STARLIGHT譜面はQUASARまでの譜面からあまりにも難易度が乖離していたため、「そもそもシクスターゲートのみでの上達ではほぼ不可能な譜面であり、どうせできるようにならないのに何も知らない人がいきなりプレイして絶望を味わうより隔離されていた方がよい」となるのは理解できます。しかし、それは実際の発狂譜面の難易度を理解しないと本当の意味では理解できない議論であり、一般に「STARLIGHT譜面が一般解放されて多くの人がプレイできるようになれば、練習によってライセンスを取得できるようになる」と信じられていたので、STARLIGHT譜面が通常選べないのはおかしいと思われていました。

このようなすれ違いから、結局プレイヤーの要求にこたえる形でライセンスのSTARLIGHT譜面が一般開放された結果大規模な絶望が生じました。当時SOLARとLUNARでベテラン2、発狂四段で、この時5000回プレイのためシクスターゲートを優先して発狂BMSの頻度が下がっていた私は特に大きな絶望に打ちひしがれました。その絶望のさなかにDCインサイドを閲覧したところ、そこも恐慌状態だったので少し気分を持ち直したくらいです。

DCインサイドではSTARLIGHT譜面をもっと追加して練習できるようにすべきという意見が相次いで、その結果ライセンス課題曲でないSTARLIGHT譜面の追加で少ない追加曲を何とか補うなど、STARLIGHT譜面はある種の「高難易度追加譜面」のような位置づけになりましたが、今なお特にLUNARはレベル17までの難易度差はほとんど埋まっていないと言うべきでしょう。特にレベル16から17までの差がかなり大きいと感じます*24

私がこのときに感じたのは、「私の実力から特にLUNARのベテラン4ライセンスまでには想像していたよりもはるかに大きな差がある」ということ、そしてその差を埋めるには発狂BMSなどのコミュニティリズムゲーム*25により発狂譜面の系統的なトレーニングを行う必要があることが極めて露骨に示されたということです。

縦スクロール音ゲーというものには「他のゲームで得たスキルをそのまま活用するのが飛びぬけて容易」という特徴があります。例えば縦スクロールシューティングゲームの場合、互いにほとんど同じゲームシステムでもパターン暗記のゲーム性に占める割合が非常に大きく、どんな実力者でもゲームからゲームへと渡り歩く場合はそれらのゲームを「できるようになる」必要があります*26。縦スクロール音ゲーの場合、そのようなパターン暗記が重要な譜面も存在します*27が、基本的には「一般的な譜面処理力」とでも呼べるものが存在し、縦スクロール音ゲーではそれがかなり大きな割合を占めることになります*28

そして、そのような特徴があるので、縦スクロール音ゲーは「ジャンル全体としてインフレしてきた」という側面もあるのではないかと思います。そして、縦スクロール音ゲーそのものの難易度の上限はほぼ人類の限界まで到達してしまっています。その主な原因は、BMSなどのコミュニティリズムゲーム*29といえるでしょう。

そのようになると、新しい縦スクロール音ゲーのIPを作るとなった時に、このような高難易度譜面ができる人がこのゲームをプレイする場合のことを考えると、このような通常の譜面とはかけ離れた難易度の譜面や、上級ライセンスを用意するのも納得できます。一応これは一定の成果を収めているといえるでしょう。高難易度譜面自体には文句を言えません。

しかし、マルチプレイ設計の方針が「競争」ではなく「協力」であることなどからも何となく察せるように、シクスターゲートはその最も硬派な形式であるスタートレールSteam版であっても、実力の必ずしも高くない音ゲーマー、さらには音ゲー初心者へのアピールに注力しており、QUASAR譜面は確かに普通の縦スクロール音ゲーの難易度になっていますが、COMET譜面から地道にやり続けていれば、QUASARの、少なくともレベル12くらいまでの譜面はできるようになっております。そこまでの親切さから一転して、高難易度のSTARLIGHT譜面の難易度は「難しすぎてこの譜面はこの譜面自体でしか練習ができない」みたいなレベルを遥かに超えています。このように、シクスターゲートの目指す方向と縦スクロール音ゲーの現状が対立した結果、非常に歪な難易度曲線が出来上がっているように思われます*30

 

 

結局、今できることはLUNARベテラン3以上を取るべく、なんとか地力を上げようとあがくことばかりです。

これがよく言われる「悔しさをバネに頑張る」ということの実体なのでしょうか。

 

異常譜面が頻発し、人権ラインが高騰するなか、持続可能な音ゲーが待ったなしの状況だ。本書は、地力譜面処理力アップに欠かせない身近な譜面要素(同時押し重発狂縦連ガチ押しディレイLNなど)や市販練習用譜面の選び方使い方を一挙収録。筋トレの効果譜面傾向の定量化など最新研究のほか、オプション指の暖機運転生活習慣など高手の使い方まで収録。

 

[4]

私はもともと発狂BMSに親しんでいたので、これを続けることで地力上げを試みるのが最も自然でした。

音ゲーに「実力主義」とそれによる「音ゲーマーの秩序」という、少々厄介な概念が広く蔓延する遥か前に生まれたBMSは、しばらくの間同人音楽など、創作の一つの基盤として繁栄していました。ところが、beatmania IIDX(本家)が登場し、さらに音ゲー一般の高難易度化が進むと、BMSの高難易度譜面、いわゆる「発狂BMS」が存在感を増していきました*31。すでにコミュニティリズムゲームとしての確固たる地位を確保していたため過疎にならず、音楽という資源もすでに潤沢に蓄積されており、しかも増加し続けたことも手伝い、譜面が増加し、高難易度のインフレが進行しただけでなく、譜面がプレイヤー的価値観で選別され、高難易度に至る道筋とそれに伴う秩序まで相当程度整備され*32、これがさらなるインフレの原因となり、ほぼ人間の限界付近までインフレが進んでしまいました。この際限ないインフレもコミュニティリズムゲームの特徴だということが重要です。そして、同人音楽の基盤として、BMSなどのような(本来)離散的なものとは異なった動画共有サービスが現れたこと*33、その動画共有サービスが発狂BMSの見た目上のインパクトを伝えたこと、本家の練習としての効用があったことから、いつしか「BMSといえば発狂BMS」になってしまいました。発狂段位の権威が増し始めたのはこの頃と思われます。

そこにきてみると、発狂BMSには難易度表と段位があるのでコミュニティリズムゲームでありながら「コミュニティリズムゲームっぽくなく遊べる」という長所があります。つまり、選曲のある程度の自動化があって心地よいのです。コミュニティリズムゲームの特徴である、「楽曲の発掘」、「譜面の発掘」、そしてそれに付随するコミュニケーションは、多くの「上達を目指す」音ゲープレイヤーにとって余計で、受けない要素と言えるでしょう*34。このように、同人創作的な、ある種の感性を要求した消費から、ただゲーム的な消費に変化したことを指して、「BMSが大衆化した」と悲しい顔をしてみましょう。

その過程で作曲される音楽にも様々な変化があったと思いますが、その後BMSの人気クリエイターがアーケード音ゲーに進出する*35などしてBMSのLegitimacyは決定的になっています*36。そのうえで、今となっては、多様な縦スクロール音ゲーや類似のゲームが人気を博し、こうしたゲームに対するコミュニティリズムゲームなどの効用が周知され、発狂BMSの地位はますます固められました。

実際のところ、発狂BMSに限らず縦スクロールのコミュニティリズムゲームは大体あてはまるし、高難易度の商業音ゲーも当てはまりそうですが、日本ではこの手の音ゲーとして書かれがちなので*37象徴的に発狂BMSと書くことにすると、「発狂BMSで得た地力で他ゲーを叩き潰すこと」を誰かがやることに対する抵抗感はどこからくるものなのでしょうか?

とりあえず「BMSがグレーゾーンだから」はあり得ますし、縦スクロール音ゲーがほとんど弐寺しかなかったころにはそれだけで十分だったかもしれませんが、今はそうでないものを考える必要がありそうです。

「ズルをしているように感じる」のでしょうか。だとしたら、おそらく現代では相当バカにされるでしょう。私はまだ社会に出ておりませんが、ビジネスでもなんでも、能率のよい方法にズルだと思える手法がかなり多いように思われます。そして、発狂BMSで地力をつけること自体は全く楽ではないことを少しは考慮すべきでしょう。とはいえ、これまでの苦労の9割は忘れているでしょうから、やっぱり他の音ゲーを楽して破壊している感じはありますね。

ところで、私の小学生時代に、特定の塾で中学入試のためにほぼ中学の全内容を先取りしている人々がクラスにいて、授業中にその先取り学習の知識を生かして無双している人がおり、不公平だと思ったことをよく覚えています*38。しかし、これは興味に従って学校の範囲を超える勉強をすること自体は悪くないということを考えるとおかしい考え方です。こうした「先取り学習への反感」というのは、小学校・中学校・高校の各教科の試験をゲームだと思っている人が持ちうる考え方だというのが最近の考えです。小学校・中学校・高校の各教科の「学校での枠組み」こそがその「ゲームのルール」であって、これを外れる先取り学習は「チート」ということですね*39

「先取り内容を使わず、決められたルールセットの中で問題を解く」みたいな枠組みは結構大学入試物理・数学とかの方が想像しやすいところがあるにはあります。そして、私は微積物理を嫌っていましたし、数学も、当時は高校内容をもとにしたよくわからん「ローカルルールのセット」に執着していたところがあります。大学生になり、あらゆる入学試験の制約がなくなった時になって初めて、「中学高校から線形代数に触れておくべき」みたいな考えが納得できるようになりましたが、それは大学入試までのステップとしての「先取り学習」とは異なるものかもしれません。むしろそうであるべきですが、そうでないかもしれません。

音ゲーの話に戻すと、ある音ゲーという「枠組み」にこだわり、「発狂BMSで得た地力で他ゲーを叩き潰すこと」をズルだと思うということですね。しかし、縦スクロール音ゲーをより大きな「枠組み」として見ている人にとっては、これはズルではありません。

このような「枠組み」の議論が一笑に付されるのは、「最強の可視化問題」の記事の言葉を借りれば、現在の世界ではすべての人が「大きなピラミッド」に位置付けられてしまうからなのでしょうかね*40

しかし、これらの話よりも先に、私が感じた本質的と思える印象は抵抗感というより「『発狂BMSという道しかないのか』という絶望」でした。先ほどああは書きましたが、やはり私もある音ゲーの「枠組み」だけでそのゲームに要求される要素は全て習得でき、その要素が要求されるレベルでプレイできることを期待していたところがありました。まあある程度それで正しいのでしょうが、どうにもトップレベルに属する人を見ると大体発狂BMSなどの「バックグラウンド」があるのが見えるのです。それに対し、やるせなさを感じていました*41

さて、このような議論に対するよくある応答として、「悔しかったらお前も発狂BMSやって音ゲーを破壊しろ」というものがありますよね。この議論*42自体は欠けがないように思えてしまいますが、それでも暗い感情が沸き上がるのはなぜか考え続けていました。

まず最初に、「発狂BMS音ゲーが破壊されている」現状を受け入れることにすでに困難が生じているのを、その現状を受け入れるどころか積極的に活用することを要求するのは感情の逆撫でに他ならないことがあります*43。現代においては邪魔な考えなのかもしれませんが。

もう一つ馬鹿馬鹿しくて意味をなさないものとして、こうした「縦スクロール音ゲーの基本」を重視して発狂BMSによる地力上げを提唱する表現からは「発狂BMSを受け入れない層を置き去りにする意図」が感ぜられることがあります。他人を蹴落とすことが必須の競争社会においてはそのような共感は無駄なのかもしれませんが、単に優しくないのはダメだと思います。

そのような考えがあり、私は発狂BMS*44をやっていることについて、少なくともここに書くくらいはオープンです。

一応、発狂BMS*45はそもそも私がコロナ禍に乗じて始めた最初のPC音ゲーだったのであって、純粋に発狂BMSをやる目的がないわけではないのですが*46、今となっては他の縦スクロール音ゲーにも役立つ地力上げをしていることに自覚的であるということもあり、「枠組み」の中に発狂BMSを受け入れ、自分の実力の背景にあることを表明しないのは正直でないと思っています。

なんか発狂BMSが悪いことみたいだな。

 

 

[5]

これまで発狂BMSをPC音ゲーの文脈で書いてきましたが、これは変な捉え方です。

明白な理由からアーケード音ゲーの文脈に近いものなのであり、私もよく忘れることですが、まず発狂BMSは普通キーボードでやりません。

というか今までこの記事中ではBMSをキーボードでやっていることを書いていなかったんですね。失礼しました。

文脈の取り違えによる軋轢の例

キーボードプレイの場合、発狂BMSとシクスターゲートではかなり近い操作系で遊べるので、ただでさえ可能な地力の移植がさらに直接的にできます*47

私の場合はこんな感じです。

 

しかし、発狂BMSをPC音ゲーの文脈で書くことが変だというのはコントローラの違いだけではありません。譜面傾向に関して、通常の発狂BMSばかりでは解決できないことも十分多くあります。明らかに、LN絡みの譜面要素は通常の発狂BMSには欠落していて補完が必要であり、SOLAR MODEの認識・処理は新たに学ぶべきことが多くあります。このことについて多少説明してみようと思います。

発狂BMSbeatmania IIDXにおいてLN(またはCNなど、とにかく長押しするノーツ)に重点が置かれにくかった理由はいくつか考えられます。

 

(スマホ編集によりこのパートが1回飛んだ、はてなブログアプリは起動するたびにデータを全部更新し直して欲しい)

 

私はPC音ゲーに手を出し始めたのが2020年とかなので、歴史的観点については伝聞や想像しか書けることがなく、書いていて居心地が良くありません*48。ただ、様々な音ゲーwikiなどの記事を見ると、LNは時代を経るにつれて、「スコア・コンボが始点または終点のみ」から「押している間スコア・コンボが増え続ける」ものに変化した*49という傾向にあるようです。

LNというものにおいては(そしてコミュニティリズムゲームを考えるときにも)O2Jam等の文脈がないと嘘になってしまうとは思います*50O2Jamは7レーンで、とある時期から違法にコミュニティリズムゲーム化して凄まじいインフレが発生しました。そのインフレの方向はなぜか発狂BMSとやや異なり、LNやソフランがかなり多いものとなりました。複雑なLN譜面が高難易度の必須要素として普及した背景には、O2Jamではキー音があまり重要視されていなかったということがあるそうです*51

O2Jamで様々に作り出された譜面はのちの韓国音ゲーの譜面に影響を及ぼしたといわれておりますが、日本でLNが中心的な要素となる音ゲーはSOUND VOLTEXを待たなければなりませんでした*52

私の不正確な歴史理解はともかく、今ある音ゲーを見て考えることといえばビジュアル面です。韓国の縦スクロール音ゲーに特徴的なのが、やはりコンボ数表示と判定文字が激しくアニメーションするところだと思います。最近ではノーツの視認性のためか控えめになっている傾向にありますが、チカチカするだけの弐寺とは違ってやはり動いています。これと、LN絡みを処理しながらコンボが乱打譜面と同様に増えていくことや、LNを押している分だけスコアが加算されつづける仕組み*53などが合わさって、LN処理に満足感が得られるような仕組みになっています。

日本でもこのようなシステムが普及し始めましたが、少し前までどうも「LNに過剰なスコア/ゲージ回復を与えない」ということの方が気になっていた様子でした。例えばBMSでは通常LN1ノーツに通常ノーツ1個分の価値しか与えられていません。普通の発狂譜面を考える時に取り扱いやすい指標である「密度」が今一つ使えず、「密度が低いのに思うように指が動かせなくてできない」みたいなことになり、物量譜面が好まれがちな土壌では歓迎されないのかもしれません。

 

これらはゲームシステムや見た目の問題ですが、もっと根本的な要因として、譜面のレーン数に着目するともう少し面白い話ができそうです。

縦スクロール音ゲーとして私たちが直ちに思い浮かべがちな7レーンの場合はかなり複雑な譜面を作ることができ、たとえば三重乱打を作ることができます。

詳しく説明します。

16分乱打を作る際、最初に3つ同時押しを置いたとき、縦連を許さずに次に置く同時押しで自由度があるのは3つ同時押しまであり、3つ同時押しを置く場合は4通りあります。

このような123同時押しの次に置ける3つ同時押しは、456、457、467、567の4通りです。

縦連を許さずに3つ同時押しを16分間隔で置き続ける場合、各ステップで4通りある置き方から適当に選び続けることで、不規則な三重乱打が作れます。プログラムにより生成した、最初が123同時押しの三重乱打パターン例を7つ示します。

 

同様に、4-2乱打も自由に配置できます。

これも単なるランダム生成ですが、少し横に広くなった印象です。要は、見づらいということです。

こうした、「次のステップで、縦連にならないレーンを1つ空けて置く」乱打は高密度で自由度があり、重発狂の典型とされます。

あるいは、「次のステップで、縦連にならないレーンを空ける数を確率的に0〜2程度の間で変動させる」と同時押し数がやや不均一となり、空POORが痛い場合など相当嫌な重発狂が出来上がります。

このように、「乱打」一つとっても非常に複雑な譜面を作ることができ、発狂BMSでは好まれているように思われます。見た通りに押しやすい乱打が好まれ、思うように叩けない縦連打は嫌われるというところでしょうか*54

そして、このような複雑な乱打譜面を高速で処理できるようになるためには、二重乱打からどんどん密度を上げていき、低密度では回避されがちだったが高密度化により不可避になる隣接配置への慣れ、トリル・二重階段・デニムといった各種要素の各速度域での習得とその総合など、かなり段階を経る必要があり*55、長い間この道筋が発狂BMSの主要なものとされてきたのだと思っています。そして、それがおおよそ成ると、その上で乱打に24分以上が混じって認識しづらくなる要素をちゃんと処理できるようになることや、あるいは縦連打の混じった譜面をしっかりと押すことが本格的に要求されるようになるというのが大まかな流れだったと思います*56。つまり、縦連打や24分以上の譜面は主に上級者向けというイメージがあるということです。

とはいえ、縦連打混じりの譜面が上達段階の後の方に回るのはかなり歪だという主張も否定できません*57。横に広い同時押しの連続なども含め早期から触れておいた方が良いという考えのもと、最近のSatellite難易度表では微縦連混じりの嫌な譜面が結構な割合で存在しているのではないかということを考えています*58

なお、私は発狂四段の2・3曲目で苦しんだ上、発狂五段の3曲目が相当苦手で各種指標が示しているよりも発狂四・五段間は遠く、発狂五・六段間が非常に近かったことは言っておきます。乱打しかやってなかったらもっと酷いことになっていたということでしょうか。

 

話を戻すと、LNがなくともここまで多様で複雑な難易度域の譜面が作れてしまううえ、これらの文脈とLNがなかなか融合しなかったことが、日本の縦スクロール音ゲーにおけるLN譜面の受容が遅れた一つの要因なのではないかということです。

一方、5レーンの場合は乱打を7レーンほど複雑にはできません。縦連を許さない場合、二重乱打でもう限界です。単なる二重乱打よりも多数折れ曲がる二重階段のほうがやりづらいかもしれません。

 

もちろん乱打を不均一にして叩きにくくすることは可能です。

しかし、先ほどと同じように自動生成を試みると5レーンではなんかしっくりこない感じもします。

要求される指の動かし方・速度という意味での難易度は最終的に発狂BMS同様に非常に高くなるにもかかわらず、ここに至るまでの16分乱打にまつわる譜面難易度はさほど多くの段階を作れなさそうです。そして、5レーンしかないのでかなり早い段階で隣接配置の処理を要求され、しかも7レーンの時よりも容易に認識できます。

すると、16分乱打ばかりやっていればとりあえず良いという訳にもいかなくなります*59。そこで、LNや縦連などといった様々な譜面要素が譜面傾向に現れることになります。LN絡みも主要な譜面要素となると非常に多様な譜面を作ることができます。

とはいえ、これはシクスターゲートの範囲ではやりすぎの部類です。
STARLIGHTでもこのレベルのLN処理が絶対に必要とは言い切れません。
だからこそ一発勝負の競技会では飛び道具として使えるんですね…



シクスターゲートでは4レーンの譜面地帯もありますが、ところにより発狂BMSしかやっていないと困難になる地帯があります。乱打はそこそこ早い段階で重発狂と化すため、7レーンの音ゲーしかやっていない場合は異常に難しく感じられます。4レーンは単なる7レーンの下位互換ではないということです。

conflict (LUNAR QUASAR 14)。BPM160の16分は十分遅いので、まだQUASARの範囲ということでしょうか。

燕子花 -Kakitsubata- LUNAR QUASAR 14で私が一番失点する箇所。BPM155だが、密度は「高密度乱打」というより「単押しにより配置変更されながら二重くの字押しが多数来る」に近く、そのような高密度譜面への対処法はなかなか身に付きません。




さらに、24分が混じって大変なことになる場合もありますが、これを7レーンに置き換えてほぼ同じ密度のものを考える場合*60、とんでもない譜面になります。

conflict -NOMA CONCEIVER REMIX- LUNAR QUASAR 14。BPM160の24分が普通に要求されます。SDVXをやっている人の場合は普通に処理するのかもしれませんが、私のように中央レーンを片方の手でしか取らない人を選択的に破壊する配置もあり、これが非公式難易度表で14.1は普通に嘘だと思います。



しかし、やはり4レーンしかないため、認識の仕方を覚えて4レーン譜面で指を動かすスピードを鍛えればできるようになるのでしょう*61。これは発狂BMSで鍛えるのは効率が悪いかもしれませんね*62

すべての要素を効率的に身に着けるには単一のゲームでは非効率であるばかりか不十分である可能性があるというところが厄介なところです。

ここでは今まで言及していませんでしたが、シクスターゲートで言えばそもそもSOLARの認識の方法は間違いなくDJMAXやSDVXのように「ノーツの後ろに別のノーツがある」タイプのゲームをやっているのでなければ新しく学ばなければならないところです。その分「通常の縦スクロール音ゲーとしての要求」はLUNARモードより格段に少なくなるので、発狂BMSの段位に直すと特にベテランライセンスではSOLARとLUNARで大きく違ってきてしまうわけですが、一応別の要求があるにはあるということです。

ただ、上級者はこれらの様々な譜面要素すべてを完璧にこなすことができることは言うまでもありません。

 

[6]

さて、これまでの話を振り返ってみましょう。私は当初[5]の内容を書きたくてこの記事を書き始めたのですが、年末であるのをいいことに書きたい放題内容を突っ込んでしまえと思って[1]から書き始めました。[3]を書いている途中で一度話の流れを繋げるために段落を大規模に入れ替えたり、考え直して細かい記述が変更されたり、新たな論点を導入したりといろいろありましたが、大体のことを書いたと思っています。全体の流れを振り返ると、入試現代文的な要約とはたぶん違うんですが、

まず

[1]「段位が取れなくて苦しく、スコアがとれても処理力のなさをカバーするわけではないと感じている」

[2]「『中途半端に上手い』私の問題のある精神態度と実力主義の呪い」

[3]「STARLIGHT一般解禁によって明らかにされた、知らない方が幸せだったかもしれない音ゲー実力格差」

[4]「実力主義以前のBMSという空想と音ゲー破壊への反感・絶望」

という展開で、おおよそ私の劣等感と実力格差の話題が中心でした。これと[5]の内容を有機的に組み合わせることは不可能だとは思いませんが、今の私の力量ではちょっと難しいです。なんとなく、[4]で提示された「『発狂BMSという道しかないのか』という絶望」からの逃げ道を模索しているような気がしなくもありませんが、たぶん無駄なあがきなのでしょう*63

これまでいろいろ不満を述べてきましたが、この問題はどこまでいっても「誰かが音ゲーが上手いと誰かの劣等感が燻る」という性質のものです。こうした「実力主義」の呪いと実力格差について自分なりにずっと考えていたのですが、結局音ゲーで自分の腕を向上することの社会的stakeはそんなに大きくない。じゃあなぜ考え続けているかというと、音ゲーをプレイし続ける楽しみを捨てがたいからだと思います。あくまで自分のプレイにおいては、これを「実力主義」と完全に切り離すことが不可能だとは思うんですが、少なくとも「他人より上に立つためだけ」ではないということは確実に言えて、具体的にいうと嘘になりそうですが「音ゲーそのものの魅力」というのも確実にありますから、まず「音ゲーをプレイし続ける」ことは前提であって、そのうえで今はこのように実力格差と「実力主義」の呪いに苦しんでしまうときもあるよねということだと考えると、ここまで2万字にわたり大したことのない話題を言っているような気もしますが、これを「大したことのない話題」扱いするのがToxic Positivityに該当しなくもないという気分になるときもあります。

 

ここで、私の悪癖である「問題を構造に組み入れてしまう」理解法を適用してしまいます。

音楽ゲームにスコアシステム・実力評価・ある意味での再現性が元からあることを考えると、実力格差は「解決すべき問題」とは直ちにはいえないし、音ゲーのモチベーションを上げる一つの大きな要因ではあるので、実力格差と実力主義はある程度当然のものとして受け入れるのが最も現実的です。

そこに来てみると、音ゲーコミュニティはプレイヤーに対して劣等感/優越感を生み出し、刺激し、上達モチベを保たせることでプレイヤーを音ゲーに繋ぎ止める役割があるという言い方ができます。特に「劣等感」の効果は強烈であり、これが解決することはなかなかない一方でうまく使えば上達モチベを増強することができます。音ゲーのfanbaseの維持に寄与している大きな要素なのではないでしょうか。

このように表現するとなんとも毒性のある集団に思えますが、しかし音ゲーは本当に実力を伸ばせるという実感が今のところ私にあるので、単なる「心理的操作による搾取」を受けているわけではないと言い切れます。すると、「すべてをあきらめて大人になる」という、いかにもゲームを敵とみなす大人の押し付けるような解決策を取る必要がないことが納得できました。今の私は音ゲーによりある程度生活のメリハリが保たれているところもあり、悪いことばかりではないというところでしょうか。

今の私は発狂BMSによる地力向上を企図し、その地力の助けでほかの音楽ゲームを攻略しようとしている、実力主義が染みついた人間であり、劣等コンプレックスに時折気分が落ちます。それは事実です。しかし、この姿勢が、音ゲーマーの譜面に対する不満などに対して「お前が下手なのが悪い」と痛罵したり、陰から見て嘲笑したりする性質のものではないといえる理由を、何とかして探す必要があると思います。そもそもそういう行為をするのは人としてやってはいけないことですが、そういう「人に優しくしましょう」という態度の問題ではなく、実力主義的秩序に従うことを強いてそうしない者を切り捨てる優しくない姿勢をとっていると解釈されかねないのが気になるということです*64

ほとんどの音ゲーマーはこんなことで悩む必要ないんですけどね。

 

 

 

*1:実は1曲目の最後を単にゲージを残す以上にまともに叩けるかで割とわかっちゃうところあるかもしれません。

*2:しかもこのときゲートレーンが微縦連になる!ここで崩されるともう追いつけなくて死にます。

*3:SOLAR ベテラン3のボス

*4:そんなことないだろ!と思う方は…多分各プレイヤーの背景が関わっているのだと思います。詳しくは後述します。

*5:一応2曲目のSound Chimeraの前半はほぼその要素にあたります。また、3曲目終盤の乱打は乱打そのものの密度は低いが時折横に広い同時押しが混じるという鉄血魔女とは異なる傾向のものになっています。

*6:ベテラン5では何が来るんでしょうか。ディレイでしょうか。[life]でしょうか。

*7:正直、SUPERNOVA譜面のランキングがPBで埋もれていないのは慈悲がかけられているからだとしか思えません。多分違うんですが。

*8:最近追加された曲の場合、いつもシクスターゲートをやっている人しかプレイしないのでそれでもランキング50位以内には乗れます。初期からあるレベル15の場合50位ラインに届きそうもありません。

*9:画面の前で愚痴を言う程度で、大抵インターネット上に現れる形にはなりません。

*10:普通に私が一般的に普及しているユーモアの文脈に疎いという要因はあると思います。

*11:Citation Needed

*12:もちろん上級者である優越感は取扱注意なのであって、これをうっかり滑らせるとひどい態度になってしまいます。楽しいですね。

*13:それに従い、マナーの悪い行動をするプレイヤーは論外ですが、彼らへのアドバイスにこの記事はほとんど役立たないでしょう。

*14:ある種の「譜面批判」や「所謂キー音のない音ゲーに対する軽視/蔑視」みたいなものを読むたびに気持ちがどんよりします。高密度の、1ノーツあたりの音楽的必然性に乏しい譜面ばかり日々やっていることや、キー音のないシクスターゲートの重篤なファンであることも間違いなく一つの要因ではあります。まあ個人の好みだろうという考えもできますが、なんか「この譜面/要素を支持している人は文化的に劣っている/音楽的な感性がない」と言われているような気がしてならないというのが大きいです。腕前の高低もコンプレックスの原因ですが、「感性」や「文化」における劣後は一般化を早まると「人間性」の劣後に結び付きかねないので、さらに攻撃的です。

*15:私は「演奏感」という概念そのものを否定しているわけではありません。シクスターゲートのPOCOTONE DLCのことを思い返すと、あれはリリース前後で大きく評価の変わったDLCでした。実は収録曲はフルバージョンの形で3月中旬にすでに公開されていたのですが誰も話題に上げず、これらの曲が「正当に」評価されたのは音ゲーとしてプレイできるようになってからでした。このことを考えると、「音ゲーという形式による音楽体験の強化」という効果は本当に存在しており、「演奏感」が音ゲーの一つの魅力であるのは事実だと言えます。ただこの文脈で出すのがまずいというだけで。

*16:健全な実力主義ってなんですか?

*17:コミュニティリズムゲーム音ゲーを破壊しているタイプの人はキーワード検索して偶然引っかかるようなリザルトをさほど上げない傾向にあり、「その人を」見に行かないと見えない場合が多いとは思いますが、少なくとも音ゲーマー間の噂話的なものでその存在が広まっている時点で似たようなものです。

*18:が、元記事を読む限りそこで「問題」にされていることは私が書いているような「上級者を観測することで生じる負の感情」なんかよりもはるかにnobleで社会的なので、おそらくその方が望ましいでしょう。私は、これを極めて個人的なお気持ちの問題に矮小化して書いています。

*19:そして、表面上は最も社会性を要求しないもの

*20:シクスターゲートのDiscordコミュニティの場合、特に韓国語コミュニティではそこそこ内輪感があって弱者の可視化がそこそこ十分になされており、居心地があります。こう私が書くとすごく嫌な感じですね。

*21:実際、"Get a life, loser!"は一つのきわめて有効な回答だったりするのですが、その選択肢をとりたくありません。

*22:音楽ゲーム的な意味での自分の実力以外の要素によってコミュニティ内で覚えられる人物になった例を知っているので、その場合は実力主義の呪いが解けないにしても希望がないわけではないことはわかります。尤もその希望は有産オタクに限られているのかもしれませんが…

*23:フリープレイモード

*24:最近では、「凄まじい高難易度枠」的なSTARLIGHTとして、SOLARは17が、LUNARは16が追加される傾向にあります。SOLARとLUNARのレベル17の難易度差を譜面作者が自覚していると言う可能性もありますが、単にLUNARの17は作りにくいというだけかもしれません。

*25:EZ2ONやMUSYNXなどの商業音ゲーでも必要な地力が得られたという報告などありましたらよろしくお願いいたします。どうやらキーボードでプレイするPC音ゲーには私のよく知らない世界が広がっているようですから。

*26:「地力」があれば1ゲームの「習得」にかかる時間が短くなるということはあるのかもしれません。

*27:「現代の価値観では受け入れられない」と書こうともしましたが、それはプレイするゲームが相当偏っている人間の印象でもあり、「単曲対策から地力主義へ、時代が進むに従いゲーム性が縮退する」という悲観論は高級文化消費者ぶるには便利ですが、これが100%正しいわけではありません。譜面作者はいつだってこれに反抗できるわけですから。

*28:少なくともキーボードで遊んでいる限りは。これがアーケードゲームになると、ユニークデバイスの習得という要素などがあるので、若干話が複雑になります。

*29:実はこの「用語」はあまり一般的ではなく、勝手に私がそう呼んでいるほかはCytoidというゲームが自らをこのように名乗っているくらいしかほかの例が見つかりません。

*30:そもそも商業音ゲーの難易度曲線は高難易度側で歪がちではあります。その傾向が小さいゲームは高難易度側にfocusしているか、難易度の上限が低いということになるでしょうかね。

*31:これを書いていた時の私の歴史観です。この対置はすっごい雑な見立てなのであって、「BMSの歴史本」を勉強したところ、昔のBMSにおけるオリジナル曲を中心とした「同人音楽」的な側面は全体の中でさほど大きくなく、「ゲームで遊ぶ」ことを目的としたコピアレやBMSAが重要な位置づけにあったのが、これらが崩壊して同人音楽だけが残った、というような記述がありました。しかし、このような側面を無視したBMSの歴史が語られ続けた結果、今ではこの記述のような歴史修正主義的な考えが一般的になっているようです。ただ、音楽ゲームの一部界隈において緩やかに蔓延している悲観主義的な考え方とその中での発狂BMSなどの高難易度コンテンツの位置づけにこのような歴史観が非常によく符合しているために、ここではこう書いています。

*32:発狂BMSが「内輪的でなくなった」というところに、様々な変化が集約されるのではないかと思います。

*33:イベント以外ほぼ公開されなくなってしまったBMSとは異なり通年的な性格もあります。

*34:だからこそ、半強制的・体系的に新しい曲に触れられるように、定期的に更新される、ある程度の権威がある難易度表が存在するのが望ましいという見方もあります。

*35:様々な要因が考えられます。「音ゲーマーがBMSの曲を自分たちの作る音ゲーに入れたくて入れたところ流行し、そこから『BMSの曲を商業音ゲーに入れて良い』ということが了解された」、「BMSの新作はイベントでのリリースに集約されたため企業が良曲を見つけやすくなった」、などです。

*36:ここまで来た状態で現在の創作プラットフォームとしてのBMSを見ると…私は何も作っていないのでよくわかりません。

*37:日本でも発狂BMS以外のコミュニティリズムゲームのコミュニティがちゃんと存在してしっかり活動しているのだとは思います。

*38:その人たちがスクールカースト上位とそこそこ重なっていたのがこの体験においては結構本質的で、非常に良くありませんでした。大学入試までの学習のステップとしての「先取り学習」の弊害が現れていたともいえます。

*39:その「チート」感は経済格差を考えるとさらに強まるし、というか本当は主にこっちが反感の原因なのかもしれませんが、私がしようとしている話はそういうのじゃないです。

*40:詳しい説明が必要そう

*41:そういう意味では、シクスターゲートくらい露骨な方が潔くて良いのかもしれません。皮肉でなく。

*42:と書いていますが、この表現は人間が全員「論理的/合理的に、冷静に話すものである」という明らかな誤りに基づいた非常に愚かなものです。実際のところ、これはたいていの場合議論ではなく勝利宣言であり、他人を傷つけるための文言です。これに対処する方法が「何もせずうずくまる」しかないとは思いたくありませんが、戦いたくもないので、結局「直接言い返さずに他のところで不満を言う」ということになってしまいます。

*43:その目的で言っていると言うのです。

*44:ここから象徴的な意味でなく、文字通りの意味に戻します。

*45:これは第二通常難易度表を含む、「上達して難易度表内のより多くの譜面のクリアを目指すゲーム」として書いています。

*46:世間一般ではシクスターゲートのライセンスより発狂段位の方が大きな権威があるのはもちろん、クリアゲーの魅力もあります。

*47:iidxのコントローラでシクスターゲートをやっている人もそこそこいるようです。

*48:私が音ゲーを多機種的に消費していないために、文脈の把握に乏しいという部分もあります。

*49:IIDXのCNからHCNの変化も似たようなものではあります。

*50:しかし、O2Jam等は本当に最近の日本人音ゲーマーになじみが薄く、EZ2ONのコラボパックでようやく多少は知られるようになったくらいで、考察に限界があります。恥ずかしながら、私などはこのコラボパックが出るまでO2Jamをまともな音ゲーとして認識しておりませんでした。

*51:beatmaniaの文脈が希薄であることがわかります。

*52:このせいで、日本人はLNが苦手になってしまいました。

*53:LNのスコア方式はゲーム間で異なっており、「1コンボ当たり通常1ノーツと同じ」(EZ2ON、SDVX)や「始点で0.5ノーツ分、伸ばしている部分で残り0.5ノーツ分」(シクスターゲート)、さらには「1コンボにつき、125と150000/(ロングノートコンボ数合計)の小さい方」(Overrapid)といったものがあります。まあ理論値狙いの際はこれらの違いなどないに等しいわけですが

*54:この自動生成プログラムの制作で、かつての発狂BMSに対するバックラッシュを担っていた人に何が見えていたのかが何となく見えてしまった気もします。

*55:そもそも長期間にわたる断続的なプレイ時間の確保や、自己管理などがある程度必要になってくるのであり、これを「意識の高さ」と読むと途端に話が暗転します。

*56:上級者の皆様は私よりも良くわかっていると思うので、誤りがあったらどうかご教示ください。

*57:フィジカル面での要求が大きいことも考慮すべきでしょうか。

*58:現状を追認する理由を探すのが私の悪癖の一つであることは言っておきます。

*59:縦連絡みの乱打については、ベテラン4のAndromeda 02で要求されたために「やっぱり高難易度で縦連が混じるようになるのか」と思った矢先、QUASAR譜面にも縦連が増えていきました。とはいえ、「縦連交じりの乱打系発狂」というくくりではやはり高難易度に偏りがちです。

*60:notes/(finger・sec)で表される密度を保ち、notes/secで表される密度を7/4倍するような意味合いで書いています。

*61:4レーン譜面は、ギミックなどに頼るのでなければスピードで難易度が上がることが多い印象があります。

*62:むしろシクスターゲートの場合、ゲート開閉によって5レーンを含むからこそ、7レーンを背景にもつプレイヤーにとってある程度プレイしやすくなっているという側面があるでしょう。

*63:明らかな理由として、「この記事に若干の品質を与えるため、単なる愚痴ばかりでなく多少は分析めいたことを書いたほうが良いだろう」があります。尤も昨年末の記事ほどこの記事の品質は良くないとは思います。昨年末の記事も実のところは分析で覆われた愚痴であるという理解もあるでしょう。

*64:このようなマインドが現代の特徴だとは思います。