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wipeoutとの出会いと初代wipeoutへのコメント(≠攻略)

 

前書き

私がwipeoutのシリーズと出会ったきっかけは、確か2年半前に「Beat Planet Music」というPSのソフトを入手した時に、そのパッケージの中にwip3outの広告ステッカーが封入してあったことでした。

それで、PS Vitaを購入した際にゲームアーカイブスの初代wipeoutを入手したのですが、あまりにも難しく、かなりがんばったのですが最初の2コースを1位で終えるのが限界でした。

それでも懲りずにwipeout2048を購入し、それを楽しくプレイしていました。それでクラフトの挙動に慣れれば初代も多少はなんとかなるだろうと思い、それで(A+チャレンジとかいう訳の分からないものを除いて)全てエリートパスを取得し、それで初代wipeoutに再突撃したのですが、やっぱり難しかった、という思い出があります。

今回の記事はそんな初代wipeoutの高難易度の話です。

(攻略記事はウェブアーカイブからワイプアウト推進委員会のページをご覧ください、またはWIKIAの英語の解説をどうぞ)

 

一般論

初代wipeout は(ネジコンは使えるけど)ゲームアーカイブスでは基本的に十字ボタンしか使えず、それが高難易度の一端なのではないかとも思えましたが、今では十字キーとスティックではあまり難易度に差を感じません。

高難易度の原因として、まずクラフトの挙動が挙げられます。

クラフトは4種類…

  • AG SYSTEMS 加速力に優れるがバランス型という印象、初心者はまずここから
  • AURICOM   重い(ウェポンの影響を受けにくいということか?)中級者向け
  • QIREX     速くて曲がらない。当然上級者向け(TAに最適)
  • FEISAR     大変よく曲がるが遅い。クラフト選択画面の一番下に控えめにおいてあるあたり初代wipeoutの操作性が合わなかった人向けの救済だったのではないか。

とにかくコーナリングが難しい。旋回速度自体は最近のwipeout作品と変わりはないのですが、旋回加速度が遅いんです(なお、wipeout2048は、旋回が始まるまでに若干間があるせいで操作が難しくなっているようです)。機体のロール具合と旋回速度が比例しているような挙動ともいえます。よって、コーナーの割と手前から曲がり始めないと曲がりきれないことになります。コースを覚える要素が強くなるわけですね。

また見逃せないのがエアブレーキ周りの動きで、最近のwipeoutでは旋回中に使用すると(一部の旋回の遅い機体を除けば)旋回速度が上がるものという印象で使えるのですが、初代系では「ブレーキのように急減速しながら急旋回しドリフト状態になる」というような挙動であり、近作とは使い方が異なります。こっちの方がエアブレーキとしてはリアルな挙動ともいえるわけですが。また、初代wipeoutは(他の初代系(つまりWipeout2097(XL)、wip3out)とも異なり)浮遊感が特徴になっています。浮遊感があるので不安定な印象を受けます。もちろん慣れれば正確な操作ができるようになるのですが。また、のちのシリーズではスピード感が一つの魅力となっているのですが、初代には後の作品ほどスピード感がないように思われます。初代wipEoutにはスピードクラスが2つ、VenomとRapierしかなく(最高速クラスPhantomは次作から登場)、コーナリング時の減速もかなり大きいのです。

 

さらに、壁にぶつかった時の仕様が厳しいです。初代wipeoutでは壁にわずかでも触れると撥ね退けられて大きく減速してしまい、せっかくの浮遊感、スピード感が台無しになってしまいます。一方、wipeoutXLでは壁への接触が程度により「カスリ」と「アタリ」に分けられました(この用語は一般的なものではなく、私が勝手にそう呼んでいるだけです)。「カスリ」は火花こそ散るものの(かっこいい)減速せず撥ね退けもない一方、「アタリ」は鈍い音がして撥ね退けられ大きく減速する(初代ワイプアウトにおける接触)というものです。

ただ、初代wipeoutはアイテム回りの仕様はまだそんなに猛威を振るいませんでした。アイテムとして出現するのは、シールド・ロケット(1発しか出ない)・ミサイル・ジライ・ターボの5種だけで、敵クラフトはターボアイテムを使わず、攻撃アイテムは減速効果しかなく(クラフト破壊がない)、また、アイテムを使わずに捨てることもできませんでした。アイテムや体力をさほど気にせずにひたすらコースをうまく走ればよい、という意味では近作より単純でいいかもしれません(ただ中位にとどまっていると凄まじい妨害を受けてしまうのは事実で、特にショックウェーブがきつい)。

 

各コースについて

初代wipeoutの難しさは先述のような操作性・壁との衝突に関する挙動に起因するところが大きいのですが、それに加えて各コースの難易度もかなり高いので、初代wipeoutは初代系の中では最も難しいという評価を不動のものとしています。そもそもwipeoutシリーズそのものが一般的に高難易度のテクニカルなコースをしっかり覚えて攻略するゲームという性格が強いのですが。

 

まず最初のコースであるAltima VIIがすでに難しい。

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https://wipeout.fandom.com/wiki/Altima_VII にある画像をもとに改変

まあ、確かに、基本的に緩いコーナーが主だし、初代wipeoutの中では最も簡単なコースではあるのだが、完全新作としては最新のwipeout2048ではこれとほぼ同じ「Altima」なるコースが最難関です(wipeout2048はそもそもシリーズの中では簡単であり、ストレートをコーナーで繋いだようなコースがほとんどでありこのコースは数少ない例外)。もちろん初代と2048でのゲーム性の違い、またスピードの違いがあるので一概に比較はできませんが。私の場合は初見から数日は最下位から2番目くらいで安定していたような記憶があります。クラフトの挙動に慣れずあらゆるコーナーでぶつかっていました。一番難しいのは最後に通ることになる丸で囲んだ部分です。ここはトンネルになっていて先が見通しづらく、しかもここだけ道幅がとんでもなく狭くなっており、そこにあるコーナーもさりげなくこのコースで最もきついほぼ直角という初心者にとっては地獄のような区間。wipeout2048のAltimaでも(この部分に道幅の狭いショートカットがあるとはいえ)このトンネルの道幅は3倍くらいに広げられていました。

とはいえ、これは一番簡単なコースであり、しばらくやっているとこのコースをミスなく潜り抜けられるようになり、気分がよくなります。

続くKarbonis Vは、周の最後にアップダウンのあるジグザグコーナー(超上位互換がwipeout pureのCitta Nuovaにある)があるとはいえ、それ以外は基本的にAltima VIIができていればクリアできるコースなので、比較的なんとかなります。

私の場合、問題はそのあと3コース目のTerramaxでした。実際ここで一気に難易度が上がり、2つ目の壁として立ちはだかります。

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https://wipeout.fandom.com/wiki/Terramax より、書き込みを加えた

赤で囲った部分以外を見ればオーバルトラックなのかなというくらいゆるい部分が続きますが、問題は赤で囲った部分で、この部分は道幅も狭いうえに直角コーナーが間をあけずに続く、Altima VIIのトンネルの上位互換になっています。また、慣れないうちは2か所ある大きなジャンプでミスをしやすく、初代wipeoutに限っては落下したクラフトの回収が非常に遅く大きなタイムロスになってしまうのも問題です。

そして次はKoroderaです。1周が長くて覚えにくい。問題はあまりにもアップダウンが細かすぎてブラインドコーナーばかりになってしまっているという点です(プレイ動画などを見ればどういうことかわかると思います)。走り続けているとこのコースに秘められた悪意が見えてくるようで、攻略した時の達成感も大きいです。

Arridos IVは体勢維持のとても難しい凸凹道に始まり、トンネルで左、右、左、右と間をあけずに曲がる(私としてはここが一番苦労しました)箇所、コースを容易に外れてしまいそうなきついコーナーの連続です。

この2コースの難易度はどっちが高いとも言えないところがありますが(どっちもむずかしい)、その後の(裏面を除けば)最終コースとなるSilverstreamwipeout全体の中で最も凶悪なコースの一つとして知られています。ここだけ難易度の次元が違う

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https://wipeout.fandom.com/wiki/Silverstream より

鋭利なコーナーが他とは桁違いで多く、上図の右上にあるヘアピンコーナーは今作で最もきついコーナーです。また、コーナー進入のところに不可避な加速グリッドが並べてあって勢いをうまく殺さないと確実に壁にぶつかる箇所、そして最後の長い分岐はWikiaに「絶対に(距離の短い)左に行け」と書かれていますが後半部分にある2箇所のきついコーナーが攻略できないと距離の短い意味がありません。

 

そして、Venomが何とか全クリできる(全コース3位以上)ようになると次はRapierで、明らかにスピードが上昇したレースが解禁され、これまでやったコース群が再び難関として立ちはだかります。

RapierのSilverstreamをやっとの思いで攻略すると、裏面のFirestarが解禁されます。何と火星にあるという設定のコースで、日本で発売されているwipeoutシリーズでは唯一の地球外にあるコースです。(日本未発売のwipeout fusion(持っていない)には月などにコースがあったりする)

コースの性格はこれまでのどのコースとも異なり、(ここだけWipEout2048かよというくらい)ほとんど至る所に加速グリッドが置かれる超高速コースで、慣れないうちは前のクラフトが見えないくらい厳しいのですが、スピードに乗れるととても楽しいです。ここまでの難関を潜り抜けた人なら楽しめるようになると思います。

ここまでクリアすると「Wipeout II乞うご期待!」みたいな文が表示されるのですが正直「こんな難しいのがまだ続くんですか?」と思うかもしれません。しかし、実際に出た続編のWipeout2097(XL)はよく言われているように操作系や物理に調整が入り遊びやすい名作でした。もちろん高難易度な要素も完備しています。

 

 

まとめ

ここまで初代Wipeoutについて書きましたが、このような難関を攻略する事の楽しみがあるソフトです。wipeout omega collectionが楽しめた人は、ゲームアーカイブスでプレイしてみるのも良いかもしれません(と、独自性のないことを言って終わりにします)。