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シクスターゲート1周年に伴う変化について

Ashrmです。新しくなったシクスターゲートがいかにして新しくなったかを自分なりにまとめた記事です。私はこのゲームのファンで、最近のブログ記事はシクスターゲートのことばかりになっておりますが、ここでは良いことも悪いことも書いております。

シクスターゲート・スタートレールがアーリーアクセス開始して1周年となり、このゲームが滅多にやらなかったセールがあり、Twitter懸賞があり、というところで、今までになくこのゲームのコミュニティが盛り上がりを見せました。韓国では、異世界アイドルのリルパ氏が行ったtwitchでの広告配信(韓国語)、テーマパーク「エバーランド」で行われたゲームイベントへの参加、G-STAR 2022ではSwitch版試遊版展示・スコアアタック大会と、広報が続いているようです。

ただ、広告だけでなく、ゲームそのものにも大きな変化があり、まずプレー画面の譜面を流す部分(スキン)がほとんど別物と言ってよい変化をしました*1

これくらい違います。

元々Nintendo Switchを携帯モードにしてプレイすることを想定してデザインされていた既存のスキンはPC画面では「視認性が悪く」*2、ノーツの読みやすさ向上のための作業が行われることが4月上旬の公式配信で発表され、PC向けの新スキンが製作中であることが6月上旬の公式配信で明かされ、8月1日にF.K.N.Sスキンが先行投入され*3*4、次いで8月末に行われた公式配信で既存のスキンを置き換えた具体的なデザインが示され、9月末に実際にベータ版として配布されました。

 

この画像は10月中旬に新スキンが正式に導入されたときのものですが、ノーツの見た目などはベータ版と全く同じだったと思います。ベータ版リリース当初はWHITE STARがかさみ、「小さいとやりづらいのかな…」と思っていたのですが、少し後にまたやってみると旧デザインの時とほぼ変わらないスコアリングができていました。見た目ではなく判定システムの問題があって、それが改善されたのだと思います。

しかし、ベータ版に実際に触れたプレイヤーが少なかったためか、フィードバックが十分ではありませんでした。ARKK・曲解禁状況・ハイスコアが正式版と共有でないことも要因だったと思います*5。それで2週間後、東方アレンジDLCリリースとほぼ同時に正式バージョンに実装されたところ戸惑いや批判が相次ぎ、一旦ロールバックされたわけです。実際に評価されるべきはこの判断ですよね。

その後は、実際にアクティブユーザー全員が「このままではまずい」ことを知ったためか、ベータ版にかなりの提案・改善が行われ、1周年とLuminous&Darkness DLCを控えた11月3日に改めて正式実装となりました。

 

 

ここで、私なりに以前の横幅が広いスキンと新しい狭いスキンを比べてみます。横幅が狭くなり、認識の際にプレイヤーが周辺視野を問われる場面はほぼなくなりました*6が、それと同時にレーンが縦に長くなりました。特に4レーンの状態ではレーンが縦長で知られるEZ2ONより縦長になっています。

ノーツが細い場合、これまでのようにノートスピードを高速にしていては視認できず、ノートスピードをある程度下げる必要があります。しかしそうすると、縦に長いレーンで十分に情報量が制限されないという別の問題が生じ、どうすればよいのかわからなくなってしまいます。私の場合、ベータ版でそのような問題を結局さほど感じなかったのですが、ノーツを太くすることで高速ノートスピードでも視認することができるようになりました*7

 

同時に各ノーツは大幅にデザインが変更され、特に明らかに見づらそうだったピアノ鍵盤ノーツ・ゴシックノーツの視認性が大幅に改善されました。丸形のノーツ以外すべてこのように太いノーツになり、視認性という点ではどれを使っても大体同じようにスコアがとれるようですので、後は自分との相性、目の疲れにくさなどで合ったものを選ぶということになります。特に、ノートスキンを変えたからといってスコアが劇的に改善することを望んではいけませんね。

 

新しいカラフルアステロイドノーツ(ノーツ大きさ90設定)です。レッドホールドノーツの彩度が通常ノートスキンよりも高いという特徴がありますが、非常に使いやすいです。ただ、カラフルアステロイドノーツは旧デザインがいわゆる「フォトンノーツ」のような傾向で好評を博していたこともあり、以前のデザインを惜しむ声が大きいです。

(2022年12月8日追記: 旧カラフルアステロイドノーツが復活しました。ほかのノートスキンに合わせて、白いタイプが追加されています。また、ほかの直線状ノーツと異なり細くなっていることも特徴となっています。)

 

画像

 

 

 

こうした変更があってもなお不満な場合は、ギアスキン全体の大きさ調整がデフォルトの100から120の範囲ででき、大きくすればある程度旧スキンに近い感覚で遊べるようです。横幅を気にしなければ実質レーンカバーともとれますね。

なお、このスキン変更は同時に音ゲー部分のゲームエンジン変更も兼ねており、ホールドノートのコンボの増え方が変わったり、ゲートレーンの開閉の仕方が自由化したりという変更もありました。ゲートレーン開閉の自由化は、演出面では大きな進化といえるでしょう*8。ついでに、今まで一切の公式アナウンスがありませんでしたが、PURE BLUE取得時の完奏時の効果音・ボイスが追加されていました。

そして、1周年での変更はそれだけではありませんでした。通常プレイであるTRAVEL MODEに「UNITY SESSION」なるマルチプレイモードが追加されたのです。これは4月上旬の公式配信ですでに今のものに近いビジュアルも含めた構想が明かされていたものです。当初はUNITY QUEST(クイックマッチ)を置き換える予定だったようですが、結局クイックマッチは存続しました。現在までにクイックマッチでの文化がある程度できたということが要因かもしれません。

通常プレイ中に「UNITY SESSION」に接続していると、自分のギアスキンの周りに8つ枠が現れ、その時にプレイしている最大8プレイヤーの曲・譜面種別・ほぼリアルタイムのスコアが表示されます。実は選曲完了時点で最大9人の部屋にマッチングされており、部屋内の他のプレイヤーに向けて以前のクイックマッチ同様にスタンプを送る事ができます。そして、曲が終了してから10秒間はスタンプを送るなどしてリザルト画面に遷移せずにしばらく部屋にとどまることができますが、Enterキーを押すとすぐに退出してリザルト画面に移行することもできます。

ご想像の通り、スコアを極限まで詰めるには向きません。プレイ中にほかの人が理論値したら驚いちゃうし、F10である程度他の人の様子を隠すことはできますがスタンプは突然飛んできますし、慣れないうちはそこでコンボが切れてしまいます。慣れれば何ということはないのかもしれませんが、PB粘着している様子を他の人に見られるのはちょっと恥ずかしいかもしれません。

しかし、このマルチプレイモードの目標は「ゲームセンターのような環境を再現すること」でした。そういう意味では、ゲームセンターのような場でも粘着をする人がいたり、また様々な実力の人がプレイして、それぞれの目標で喜んだり不本意だったりする、そんな雰囲気が出ています。他のプレイヤーとほとんど関わらないとしても、同じ場所で同時にプレイしているという感じが賑やかさを出しています。たまにスタンプでやりとりが成立することもあったりして楽しいです。

また、シクスターゲートの公式Discordの#명예의전당(名誉の殿堂)チャンネルで高難易度のほぼ理論値みたいなリザルトが相次いでアップロードされているのを見ると、

Graphic courtesy of わたし
プレイヤーが本当に40万人を突破してくれると嬉しいが、たぶんそれはDJMAXの売上本数程度…

 

というふうになりがちです*9が、UNITY SESSIONでほかの人に交じってプレイしていると、案外自分はうまくやっていることがわかり、気を張りすぎる必要がないことがわかる、というのは一つの利点かなと思います。あまりいい言い方ではないですがね。粘着をしすぎることがなくなり、航海完了回数が効率よく増加し5000回に近づける、ARKKが稼げるという利点も大きいです。

とにかくUNITY SESSIONはほかの縦スクロール音ゲーにはない、独自性においては突出している機能だと思います。シクスターゲートを知らない音ゲーマーに紹介する際に、ゲート開閉と並び最大の特徴として挙げられる程でしょう。

 

ここまで、シクスターゲート・スタートレールのアーリーアクセス開始1周年に伴う2つの大きな変化についてまとめました。予定されている機能追加・変更が、途中switch版やClassic版の作業をはさみながらも1つずつ遂行され、ストーリーの実装ももうすぐなのではないでしょうか。非常に楽しみです。

 

参考:

公式配信の内容の確認にはこのページが非常に役に立ちました。

gall.dcinside.com

*1:前提として、現在私が音ゲーに使用している画面はノートパソコンのそれであり15.6インチとやや小さいです。私が視認性に関するコメントをする際はそのことを念頭に置くといいかもしれません。

*2:実際に「横幅が広すぎる」という不満を一部のプレイヤーが公表していました。ところでTGSでのSwitch版試遊ブースではTVモードで大きめの画面でしたが、私には視認性に大きな問題はありませんでした。

*3:同時に各ブルーレーンのノーツの色を以前のブルーノーツの色(A)と、ゲートレーンノーツの色(B)の2色から指定できるようになりました。しかし、旧スキンでは色Bが明るい赤紫色であるスキンが多く、そのようなスキンではレッドノーツと重なるブルーノーツの同時押しが見えなくなってしまいました。その問題がないスキンは、カラフルアステロイドと新スキンであるF.K.N.Sくらいのものであり、癖のあるF.K.N.Sに馴染まなければカラフルアステロイドしかカスタマイズを使えないという状況になりました。また、このカスタマイズ機能追加に伴い当初の「ゲートレーンのノーツだけ他のブルーノーツより少し小さい」と言うデザインの詳細がなくなって5レーン全て同じサイズのノーツとなり、やや寂しいと思ったところがあります。以上は旧スキンでの話であり、新スキンはブルーノーツの2色がレッドノーツの色と干渉しないようになっています。

*4:F.K.N.Sはゲートレーンが閉じないという特徴のあるスキンで、案外多くの人がこれを重宝しているようです。ところでF.K.N.Sって何かの略なんでしょうかね。

*5:ただ、この段階でフィードバックをいかにして求めるべきだったかはよくわかりませんし、ただのプレイヤーである私が悩むことでもありません

*6:そもそも難易度数13以上で出てくる高密度譜面にしかそう言う場面なかったと思うのですが。

*7:これはユーザーの要望に応えてそうなったわけですが、EZ2ONのPRESTIGE INGOTといい、DJMAXのLIVE(シーズン7クリアパスプレミアムパスの景品)といい、最近は太いノーツを高速で流すのが流行りなのかもしれませんね。これはosu!maniaコミュニティの影響かと勝手に思っております。しかし、人間の動体視力には限りがあるわけで、年齢による衰えだってあるし、必ずしも高速一辺倒が良いわけではないですよね。なお、同じコミュニティリズムゲームであるBMSでそのような傾向が見られない理由は言うまでもありません。

*8:尤も、ゲートの演出はむしろClassic版の譜面に光るものがあったりするのですが。iOS版はよ…

*9:し、上手くなるには常に自分が初心者だと思い込んで上を見るのが大事なのかもしれません…